描きたい想いをひとつ
かざしたい無邪気をひとつ
探した未来は
ひどく描いようで今日も敗退

伝えたい思想のよろけ
生まれたい命の汚れ
いかれた欺瞞を届け
崩れた昨日の追憶

やすやすと繋いで作った理想郷
守っていたいのは
いぶかしげな浮かべの抵抗

真っ暗闇に同志が這い寄る
渇いた目玉ちっとも使えない
繋いだその手と手を解いて
おぼつかない声、耐え切れなく軋ませていた
不確かな絵体
最終尾まで見続けていたい

果たしたい想いの予告
じれったい呪いを残す
触りたい未来は、ひどく描いようで今日も残廃
伝えたい思想のほつれ
生まれたい命の危険
いかれた義態を重ね、歪んだ昨日の相棒

ゾクゾクと作り出してきた奇譚
守っていたいのは
いぶかしげな浮かべの抵抗

目に痛い色の散った空の向こう
まっさかさまに落っちて安泰
浮かんで消えた本音埋めたてて
いつのまにかべっとりとついてしまった

くすんだ色を
最終尾まで見続けていたい