人はやがて
消え去るの
すべてを残さずに
綺麗にいなくなり
愛も傷も
海の砂に混ざり
きらきら波間に反射する
今のうちに
旅をしよう 僕らは
悲しみにひらひらと手を振る
窓を開けて 風に笑み
意味なく生きては
陽射しを浴びている
過去 背なに雨
目の前には
まだ知らぬ景色
惹かれ合うのは なぜ
ただ「見て、綺麗」だと手を引いた
海にゆれる 光の跡
消えてゆくのに なぜ
ただ 忘れたくない思い出を
増やすのだろう
ほら 終わりは
未来だ
繋ぐその手
やがて解けゆく
足跡はいつしか
止まるはず
それはまるで
訳もなく輝く
貴方の笑顔の意味と知る
肩 寄せたまま
願うことは
黄昏の中に
抱きしめるのは なぜ
ただ 保存できない心ごと
包み込むように
ほら 景色が
増えた
見つめ合う
無為が踊る
手を繋ぐ
笑い合うのは なぜ
ただ 朽ちるしかないこの時を
僕ら燃える 命の跡
消えてゆくのに なぜ
ただ 忘れたくない思い出を
増やすのだろう
ほら 出会いは
未来だ